2024年3月30日(土)24:55から中京テレビで放送された、ドラマ『初恋ハラスメント』
放送前から不穏な状況が続き、ドラマの概要自体は「キラキラの恋愛ドラマ」のはずが、「ホラー?」「怖すぎる!」と話題になっていました。
このドラマは果たして何だったのか、ネタバレと考察を交えてご紹介します。
ドラマ『初恋ハラスメント』は菅沼の呪い?
『初恋ハラスメント』の放送前に、ネットをざわつかせた一連の不穏な状況がこちら。
・番組情報に「心臓の弱い方はお気をつけください」といった不穏なメッセージ
・テレビCMに女性のモノクロ写真が映りこむ
・スタッフの暴行映像の流出?
・公式Xの様子がおかしい
・ストーリー概要の文章に誤字が多い
・「令和・恋ドラシナリオコンクール」は存在しない
・ホラーで有名な「かいばしら」さんの出演
・テレビ欄縦読みで「すがぬまののろいのせい」
なんだか得体のしれない怖さがありますね…
そのため、「怖い…!」「これはホラーなのか?」「ネタなの?ガチなの?」と、多くの人を戸惑わせていたのです。
『初恋ハラスメント』がホラーと言われる理由、不穏な出来事の詳細はこちら
特に最後の「すがぬまののろいのせい」は気になった人が多いようですが…
この「菅沼さん」はドラマの助監督。
しかし、この「菅沼さん」が放送前のテレビCMに一瞬映りこんだモノクロの顔写真の主であり、公開後すぐに削除されてしまった暴行動画の被害者のようだ…というのが、事前に考察されてたこと。
地上波のCMにモノクロの人が映ったやつと公式が削除した動画でハラスメント受けてた人たぶん同一人物だよね。
— いちごもち (@ichigomotiworId) March 30, 2024
今日、放送するらしいけどこれ延期しないのか?ネタか本当かよく分かんねぇし#初恋ハラスメント pic.twitter.com/7CNonps8o3
そのため
ドラマ『初恋ハラスメント』は、ハラスメントが原因で自殺した菅沼さんの呪いがかかっている?
という前提で、放送されることになったのです。
ドラマ『初恋ハラスメント』ネタバレ
ここからは、実際に放送されたドラマ『初恋ハラスメント』のネタバレ内容をご紹介します。
『初恋ハラスメント』放送直前スペシャル
ドラマ本編の放送前に、「放送直前スペシャル」と称して、番組撮影の裏側や、出演者へのインタビューを届けコーナーが設けられていました。
しかし、一見よくある特番の様でありながら、よく見るとここでも不穏なシーンが散見されるのです…
『初恋ハラスメント』本編
主人公の夏希は社会人として会社に勤めているが、ある日ネットの記事で学生時代の初恋の相手、春太先輩を見つけます。
そして、あの頃の恋心を思い出し、その先輩のいる会社に転職することに。
しかし久しぶりに再会した先輩は、パワハラ上司になっており、他の社員を罵倒する姿を目にして戸惑う夏希。
しかし教育係となった春太先輩と過ごす内、その厳しさの裏側にあるものや、本来の優しさに気づき、夏希は再び春太先輩に恋をしていきますー。
と、大筋はそんなストーリーですが、その物語の途中から妙なノイズや、菅沼さんの姿がちらちらと映り込むように…
そして徐々にはっきり、菅沼さんのものと思われる声が聞こえます。
「ユルサナイ…」
「めちゃくちゃにしてやる…!」
あくまでも聞こえているのは視聴者である私たちにだけ、という体で、もちろんドラマの進行には影響を及ぼさない形でです。
そしてそれは、そこにいるはずのない人物の映り込みと共に、エスカレートしていきます。
そして終盤では、恐らく同じハラスメント被害にあって自殺したと思われる沢山の人の顔写真も次々と映り、もはやジャック状態。
菅沼さんの発言通り、ドラマは「めちゃくちゃ」に。
そして画面越しのこちらに向かって「お前も同罪だ!」と叫びます。
『初恋ハラスメント』の菅沼さんの正体は?
主人公そっちのけで話題の中心になっている「菅沼さん」は、このドラマの助監督と紹介しましたが、実際の助監督ではありません。
星耕介(ほし・こうすけ)さんという俳優さんです
その他の出演作品は、亀梨和也さん主演の映画「事故物件恐い間取り」や、相葉雅紀さんが主演の映画「”それ”がいる森」など。
NHK大河ドラマ「光る君へ」でも、さわ姫様(野村麻純さん)の従者としてちらりと出演されています。
星さんはホラー系の作品への出演が多く、更に演出側にも回ることもある様で、実際に助監督を務める作品もあるようです。
「助監督」として出演し、放送直前スペシャルでは「ホラーの現場しか経験してない」発言にも、リアリティが出ます
しかし、公式がいたるところで「この番組はフィクションです」と強調するとおり、今回の演出はあくまでフィクション。
実際に現場でハラスメント被害にあっていたスタッフはいなかった、と思っていいのでしょうね…。
ドラマ『初恋ハラスメント』はホラーだったのか考察
このような、ある意味めちゃくちゃな演出となった、ドラマ『初恋ハラスメント』は単なるホラーだったのでしょうか?
考察してみます。
ホラー演出がチープでもはやギャグ?
「菅沼の呪いのせい」と思われるホラー演出ですが、なんというか、チープな感じが逆に笑えてくるのです。
視聴者を「加害者側」として巻き込む演出
しかし、薄ら笑いながら「菅沼さんのホラー演出面白いな」と見ていた私たちに向かって、最後に放たれる「お前も同罪だ」発言で気づいてしまうのです。
これは「ハラスメントで命を絶った側の訴えを、笑う自分もハラスメント加害者側なのか」ということに。
さいごに
ドラマ『初恋ハラスメント』は菅沼の呪い?本当にホラーだったのか考察、という内容でネタバレと共にご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?
思ったより怖くないな…微妙だな…と思いながらみていたら、意外なメッセージ性が含まれる作品でした。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。