10月12日からスタートした、フジテレビ系の木曜よる10時枠『いちばんすきな花』
前回は椿の前の家の住人が、まさかの4人全員の知り合いだった疑惑が飛び出す意外な展開で幕を閉じましたが、その「美鳥」さんの正体が気になるところですね。
ここでは11月30日放送の第8話のあらすじや、実際に視聴してみての感想、またSNSでの声をまとめます。
【いちばんすきな花】第8話|ネタバレあらすじ
内容はネタバレを含みます。未視聴の方はご注意ください。
嫌いなポジティブワード
いつものように4人で椿の家に集まって、後片付けをしながら「嫌いなポジティブワード」についてワイワイ話していた。
紅葉、ゆくえ、夜々の3人がそれぞれに発表する中、あとから参加した椿からも思いの外次々と出てくるので、若干同情した一同から慰められる。
順番に再会していく美鳥
ゆくえは1人でカフェに入ると、そこで美鳥に会っていた。
はじめから5人で一度に会うと、「その人の前だけの自分」も出しにくい、久しぶりは2人で会いたかったと。
その頃、椿、夜々、紅葉の3人は春木家で集まっていて、ちょうど美鳥のことを話していた。
すると夜々にゆくえから電話が入り、話の内容に少し驚いた夜々は、それをコソコソと紅葉とだけ共有したと思ったら、そそくさと帰りだす2人。
その展開に戸惑う椿の元に、インターホンが鳴り、訪問者が。表に出ると、そこには美鳥が1人で立っていた。
椿と美鳥
椿の家に招き入れられた美鳥、かつての自分の家が違う家のようで、不思議そうに中に入る。
椿は美鳥がどうしているか、ずっと勝手に心配していた。と伝える。
色々あったけど、自分でなんでもできるようになったよ、と美鳥。
そこで泣きそうな顔で椿は尋ねる「怪我、もうしてない?」
美鳥も涙をこらえながら「してない。もう喧嘩してない。」と答える。
その返事を聞いた椿は心底安心した様子で「良かった」と言い、中学の頃のことを思い出していた。
いつも「喧嘩で」怪我を負っていて、ギラギラとした雰囲気で人を寄せ付けない、中学のみんなに嫌われていた美鳥。
ある日、実家の花屋に美鳥が立ち寄っていたのを、椿が見つけ、その顔に怪我をしているのを気にして声をかけました。
美鳥はそのまま家に招かれ、椿の母に傷の手当をしてもらったのをきっかけに、度々椿の家を訪れるように。
そうして椿の母に料理を教わったり、椿に将棋を教わり一緒にさしたり…
ある時は、将来の夢を聞くと「帰りたい、自分の家が欲しい」と、理想の家を絵に描いてくれたことも。
そうしていく中で、椿は美鳥の怪我が喧嘩などではなく、おそらくは虐待などによる一方的な暴力であろうと察していた。
しかしいつの間にか美鳥は学校にも椿の家にも来なくなり、ある時突然転校したことを知る。
椿は、美鳥がもう怪我をしていないことを、いつか帰りたい家を持てることを、願うばかりだった。
美鳥と夜々
その次に美鳥が会いに行ったのは夜々。
夜々の仕事終わりに迎えに行き、一緒に夜々の家で食事をすることに。
夜々に母親のことを聞かれた美鳥は、北海道の実家で兄が看ていて施設に入れることも考えているようだと話した。
美鳥はその母の様子を聞いて、帰らなくていい、とは言われていたが、それでも塾を閉めて、家を売って、北海道に帰っていたのだ。
そんな美鳥の複雑な気持ちに共感しながら、夜々は昔のことを思い出す。
親戚中の厄介者扱いで、たらい回しにされていた美鳥は、高校時代の夏休み期間中、身を寄せる場所として夜々の家に行き着いていました。
その中で、当時6歳だった夜々は優しいお姉ちゃんと過ごせることを素直に喜び、遊んでもらっていました。
ある日、家に将棋盤があることに気付いた美鳥は、「ママには内緒で」と夜々に将棋を教えて、2人で指すようにもなっていた。
しかし、夏休みが終われば美鳥は高校のある新潟に戻るが、彼女の母も兄も北海道に残っていた。
夜々は美鳥が、いつか「おかえり」と言ってくれる人がいる、居たい場所に居れることを願うしかなかった。
おのでら塾にて
ゆくえは希子に、友人の間で共通の同姓同名の知り合いがいて、答え合わせをした話をする。
人って、自分が知っている面だけじゃないと反省したと言うゆくえに、希子はそれって円錐みたいなもの?と言う。
奥行き無視して、勝手に一面だけを見て、丸だの三角だのと言われるのってどんな気持ちなんだろうと、思いを馳せるゆくえ。
すると時計を見た希子は慌てて帰っていき、それと入れ違いになるように、後から穂積がやってくる。
希子がさっき帰ったと聞き、穂積の様子がおかしいことに気づいたゆくえは、何があったのかと話を聞く。
もう保健室に来ないでと言われたようだったが、それは穂積が希子と同じ様に嫌われたり浮いたりしないようにとの気遣いだとフォローする。
希子はクラスメイトみんなに嫌われているが、面と向かってというより、コソコソ傷つけていくような「かすり傷」を沢山付けていくようなやり方に、穂積はそれもまた、モヤモヤしているようだった。
みんながあの子のことを嫌いという理由で、「みんな」にならなかったのはすごい。それだけで希子は救われると思う、と伝える。
みんなと違うことを思ったり、考えたりってつらいよね。と、ただそう言って席を立つゆくえ。
美鳥と紅葉
自宅にいる紅葉の元に、美鳥から電話が入る。
緊張しながら、自分は相変わらずだと話し、今度実際会って話す約束を取り付けた。
【いちばんすきな花】第8話|ハイライト&感想
実際に視聴して印象的だったシーンと、その感想をまとめてご紹介します!
内容はネタバレを含みます。未視聴の方はご注意ください。
嫌いなポジティブワード
みんなそれぞれありましたし、微妙に分かる…てものばかりでした笑
紅葉は「人は変えられないけど、自分は変えられる」
ゆくえは「死ぬ気で頑張れ、死なないから」
夜々「生まれ変わったら、夜々ちゃんになりたい」
椿「失敗は成功の元」「置かれた場所で咲きなさい」
どれもいい言葉ではあるんですけどね…
言葉が響くには、その時のタイミングやコンディションにもよりますしね…
個人的には椿の「置かれた場所で咲きなさい」に対する「できれば最初から咲ける場所に置いてほしい」がツボでした笑
回収されていく伏線
今回の美鳥の過去が明らかになっていく中で、今までの伏線が回収されていましたね。
将棋
夜々は従姉妹の美鳥に将棋を教わり、そこをきっかけに一時は棋士を目指すまでになっていたという事でしたが、その美鳥に最初に将棋を教えたのはなんと椿だったんですね…!
でも以前オンラインの将棋ゲームを椿と夜々の2人でやった時は、夜々の圧勝だったようですが、弟子の弟子に、悠々と超えられていた訳ですね。
料理
夜々の家で美鳥が振る舞った料理を「ママよりママの味!」と懐かしんでいましたが、その美鳥に料理を教えたのは椿の母・鈴子だったのです。
前に4人で鍋をした時に、鈴子が椿に持たせた煮物を夜々がつまんで「懐かしい味」と感想が出たのは、本当のルーツの味だったからなのでしょう。
まさかこんなところでも繋がっているだなんて…
しかし、椿に思いを寄せていた夜々ですが、仮に今後2人が一緒になる未来があるとすれば、「義実家の料理が、おふくろの味」状態になるんだ…なんて考えてしまったのは、私だけでしょうか…笑
家
以前、椿がこの家を選んだ決め手は「見た目くらいかな」と言っていました。
それって、中学の時に美鳥が描いたこの家のイメージがずっと残っていて、意識的にか無意識にか、今の家を選んだということなのでしょうか…。
実際今回の8話でも「たまに、どうしてるかなって思ってて、この家を買ったときとか…」と言っていましたね。
この家の見た目は、美鳥が「帰りたい家」をイメージしたものでしたが、実際この4人にとっても、集まりたい居場所になっていました。
キラリと光る若い役者たちの演技
今回、ティーンの役者さんたちの演技が光る回になったな、と思います!
土田諒さん(椿の中学時代役)
今回は、会うたびに傷を作っている同級生・美鳥に寄り添うシーンでしたが、不器用に接する彼の姿は、まさに「椿」だなと感じさせられました。
最後に1人で将棋を指す姿だけで、彼のやるせなさ、物悲しさが伝わりました…。
上坂樹里さん(美鳥の中高時代役)
この方、この回を見るまで知らなかったのですが、画面に出てきた途端、かわいいな…!とちょっとびっくりしてしまいました…。
そして、更に演技も絶妙でした。
決して大げさな動きやセリフがあるわけではなく、淡々とした表現ではあったのですが、微妙な表情に10代の機微がよく現れていたと思います。
ギラギラしていた中学時代の、クラスメイトへの不器用な接し方も。
達観したような高校時代の、これまでの苦労を物語るような大人びた受け答えも、その変化もよく表現されていたな、と。
今後どんどん色んな作品で見るようになる気がする、要チェックな方です!
黒川想矢さん(穂積朔也役)
ポツポツとした少しのセリフと表情だけで、この「いじめという理不尽さ」「みんなと同じ、にあらがう辛さ」がひしひしと伝わってきて、思わず自分の10代の頃の繊細な気持ちを少しだけ思い出してしまいました。
この黒川さん、2023年にカンヌ国際映画祭で脚本賞を受賞し、世界から注目を集めた、是枝裕和監督の映画 『怪物』に主演として出ていた子でした。
どうりで…と納得です。
穂積くんと希子
これまでも描かれてきた2人の関係性ですが、これって今回の話を見て、椿と美鳥の関係性に似ているんですよね…。
中学の「みんな」から嫌われていて、保健室登校している希子と、そんな希子にひとり寄り添おうとしている穂積。
同じく中学で嫌われていて、しょっちゅう怪我をして孤立していた美鳥。その美鳥と唯一関わりを持っていた椿。
どうしても重なってしまいます。
また、もう一つ気になることが…
穂積くんと希子の名前ですが「穂積朔也」(朔=新月)、「望月希子」(望月=満月)
と2人対称の意味を持っているんですね。
主人公4人は「春夏秋冬」になぞらえた名前だったのに対し、2人は「月」をもじったもの。
一体どんな意味が隠されているのでしょうか?
そして、4人がしんどい思いをしていた10代の時代を、現在進行系で生きるこの2人の行く先は、ある意味このドラマの決着を象徴するものになるのではと、ちょっとドキドキしています。
【いちばんすきな花】第8話|SNSでの声
SNSではどのような声が上がっていたのか、まとめます。
嫌いなポジティブワード
冒頭で4人が発表しあっていた「嫌いなポジティブワード」に共感の声が多数!
伏線回収
これまで散りばめられた伏線が、今回の話の中でいくつも回収され、驚きや感動の声も多く見られました。
ゆくえと穂積くん
おのでら塾で、穂積くんとゆくえが2人で話すシーン。穂積くんの気持ちに共感したり、ゆくえのアドバイスに感動したり。
注目を集めたシーンでした。
いい回だった…!
今回は心に残る言葉が多かった上、キーパーソンとなる美鳥ちゃんの過去が、主人公たちを通じて紐解かれ、その中で伏線も回収されていくという、見ごたえのある回でした。
さいごに
『いちばんすきな花』第8話のあらすじや感想、SNSでの声をご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?
今回、美鳥ちゃんの過去が徐々に明らかになってゆき、これまでさり気なく散りばめられていた「伏線」が拾い上げられていく、驚きの回でした。
次回は更にゆくえ、紅葉の視点での美鳥の回になるのでしょう。
物語も終盤に近づく中、この美鳥を通して4人の物語はどの様な着地点にたどり着くのでしょうか?
ますます見逃せないですね。